雑学

サウジアラビアを漢字で書くとどうなるの? その由来と歴史とは?

投稿日:2019年4月18日 更新日:

イスラム教発祥の地として知られ、石油の産地国として世界的に名高いサウジアラビアですが、国名を表す漢字があることをご存知でしたか?

漢字表記の由来と歴史も交えて解説してみたいと思います。

サウジアラビアの歴史と成り立ち

サウジアラビアは、何度も建国と占領に耐えた長い歴史があり、その後、革命により勢力を増加させることで様々な地域を併合し、現在の形ができあがりました。

 

アラビア半島の大部分を占める国土の広い国ですが、国土の大半は砂漠です。

 

「アル・マムラカ・ル・アラビーヤ・ッ・スウーディーヤ」が現地の言葉での正式名称の読み方です。

 

「サウード家によるアラビアの王国」を意味しており、絶対君主制を採用している国家です。

 

このように、国を統治している王家の名前を国名にしている国は国連加盟国の中でも珍しく、リヒテンシュタインとサウジアラビアの2国しかありません。

 

公式の英語表記は Kingdom of Saudi Arabia(キングダム・オヴ・サウディ・アレイビア)で、通称 Saudi Arabia(サウディ・アレイビア)と略称されています。国民・形容詞はSaudiと呼ばれています。

 

日本語での表記はサウジアラビア王国で、通称サウジアラビアと呼ばれていますが、サウジと略称されることもあります。

 

サウジアラビアの国名にもなっていて、国の統治をしているサウード王家は、1700年代から力を持っており、中央アジアの地域を支配していました。

 

1744年に中央アジアのナジュドという地方に第1次サウード王国を建国したといわれていますが、これがいまのサウジアラビアのベースになっています。

 

その後の150年間はこれが第2次サウード王国の国と興亡と呼ばれる時代になります。

 

エジプトやオスマン帝国、他のアラブ部族と戦いを繰り広げ、王国の興亡を何度も繰り返しました。

 

王国の興亡を繰り返したのちに、初代サウジアラビア国王となる、イブン・サウードが1926年に先祖伝来の本拠地リヤドをライバルのラシード家から奪回し、ナジュドで建国しました。

 

第3次サウード王国とも呼ばれる時期で現在のサウジアラビアの基盤となっています。

 

その後、1927年イギリスから独立を認められ、勢力をつけた国王はハサー、ナジュドの残り、カティーフ、ヒジャーズといった地域を統一、併合していきました。

 

1932年に国名を表す現在のサウジアラビア王国が建立されました。

サウジアラビアの漢字表記は?

1932年の建国とまだ歴史の浅いサウジアラビア王国ですが、漢字で表すと「沙特阿拉伯」または「沙地亜剌比亜」と書きます。

 

漢字1文字で表す略称は「沙」ですが、国名そのものは当て字のような形で表現されています。

 

なぜ、このような表記になったのかというと日本には古くから外交名表示には漢字を使ってきていたことから始まります。

 

遣隋使派遣の時代から海外の情報を中国、朝鮮から得ていましたが、外国の国名を含む国の情報は漢字で表記、記録されていたものをそのまま日本でも取り入れてきました。

 

この流れは江戸時代まで続く長い通例となっており、明治以降カタカナ表示が普及してきた中でもずっと続いているようです。

 

現在も外務省内部と日本の在外公館との間で電報のやり取りをする際には、外国国名を漢字一文字で表記する慣例があるそうです。

 

大正時代では略しやすい主要な国20か国余りが漢字で表記される程度に過ぎないといわれていましたが、今でも主要国に限らず全ての国ごとに各々対応する漢字一文字が、慣例的に定められているのだそうです。

 

その結果、サウジアラビアのように建国が最近の国や漢字表記が難しいような音の国には当て字が使われていると考えられています。

 

中国語に由来する漢字表記の国の中には、難解な読み方のものも多く、漢字表記だけでは全く推測できない国名もあります。

 

そう考えるとサウジアラビアの「沙特阿拉伯」「沙地亜剌比亜」という漢字表記はまだ推測しやすい、読みやすいものなのかもしれません。

当て字の漢字表記

日本での国名や地域の漢字表記の仕方には中国語に由来するもの、国名の読み方を音訳して当て字にしたもの、音訳と意訳を混ぜたものに大まかに分けることができます。

 

日本との外交関係、国の歴史やイメージなどによってどのパターンで漢字表記されるかが決まっているようです。

 

2017年の日本の政府承認国家数は196か国ですが、このほぼすべてに漢字表記がされています。

 

アフガニスタン「阿富汗斯坦」、

アラブ首長国連邦「亜剌比亜首長国連邦」、

イラク「伊拉久」、

カタール「華太瑠」、

ケニア「肯尼亜」、

サモア「薩摩亜」、

パナマ「巴奈馬」、

リベリア「利比里亜」

が当て字の漢字表記をされている国として挙げられます。

 

当て字ということだけあり、読みやすさは感じられます。

 

漢字1文字で表記する略称だけだと他の国と区別がつきにくいかなとも思いますが、こうやって見てみるととても興味深いものです。

まとめ

・サウジアラビアは1932年に建国された比較的歴史の浅い国ではあるが、何度も建国と興亡を繰り返した歴史がある。

 

・国名は「サウード家によるアラビアの王国」を意味しており、絶対君主制国家である

 

・サウジアラビアの漢字表記は「沙地亜剌比亜」または「沙特阿拉伯」で、略称は「沙」である。

 

・日本は古くから国名を漢字で表記する流れが残っているが、サウジアラビアには漢字の当て字が使われている

 

・サウジアラビア以外にも当て字を漢字表記にしている国は多い。中国語由来のもの、当て字表記のもの、意訳と音訳の組み合わせのパターンで漢字表記は決められている

 

日本との外交上の取引の多い主要国家の漢字表記を目にすることが多いですが、このように世界中の国の漢字表記を見てみると非常に興味深いです。

 

使う機会はめったにないとは思いますが、ちょっと笑えるようなものから難読なものまであり、眺めているだけで楽しめるのではないでしょうか。

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