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ニュージーランドは地震が多い?! 対策は? 心配な人への在住者からのアドバイス

投稿日:2019年2月9日 更新日:

温暖な気候、のんびりした環境や自然の多さから留学や旅行などに人気のニュージーランド。

 

せっかくの旅行や留学期間中に地震が発生したら…と考えると心配になりますよね。

 

実際、ニュージーランドでの地震の発生率はどれほどなのでしょうか?

ニュージーランドの地震の頻度

ニュージーランドはプレート境界に位置し、地震の発生しやすい場所ではあります。

 

また、日本同様に海で囲まれた島国で、活火山もあり地震大国の1つでもあります。

 

インドネシア周辺や日本に比べれば、発生頻度は低く、日本がやはりトップの頻度です。

 

同じマグニチュードでも場所や震源の深さによっては、あまり揺れないことや体感しないものもあります。

 

実際に被害をもたらすのは日々発生している地震のうちのごく一部で、影響がほとんどないものが多いです。

 

2011年のカンタベリー大地震は記憶に新しいかと思います。

 

それ以後、地震に対してニュージーランド全体を通して敏感になっているとは感じます。

 

それ以前のことを思い返してみても、最近の生活を通してみても「揺れた」と体感するものは数えるくらいしかありませんが、歴史上50年前後に1度の頻度で人災につながる地震が発生しているという統計もありますので、注意が必要だなとは日々思っています。

 

滞在中に地震が全く起きないという保証もありませんが、逆に全く起きない国もないのも事実ですので、心配しすぎる、神経質に考えすぎることもないように感じます。

ニュージランドの地震の被害:北島と南島の違い

ニュージーランドは北島と南島の2つの島に大きく分かれています。

 

北島でよく挙げられるのが、首都ウェリントンと最大都市のオークランドです。

 

南島は観光地として年中人気なクイーンズタウンとイギリスの雰囲気を感じるクライストチャーチが有名です。

 

2011年のカンタベリー大地震はマグニチュード6.1、南島のクライストチャーチ近郊で発生しました。

 

日本人留学生の被害者も多く出たこと、同時期に日本でも東日本大震災が発生したこともあり、印象に残っているのではないでしょうか。

 

2016年にも2度、マグニチュード7以上の地震が南島のクライストチャーチ北東で発生し、11月には北カンタベリー地震と呼ばれるマグニチュード7.8の地震が発生しました。

 

この地震は2011年よりも震度が大きく、北島のウェリントンでも揺れを感じたほどで規模だけでみると2011年の地震より大きいです。

 

北島には、活発な地熱や温泉、間欠泉が名所のロトルアを中心に活動を続けている火山帯があります。

 

北島の東、ベイ・オブ・アイランドの沖にはニュージーランドで最も活動が活発と言われている海洋活火山のホワイトアイランドがあり、2011年以降噴火の予兆があるとたびたび言われています。

 

最大の都市オークランド沖にもランギトトアイランドと呼ばれる休火山があります。

 

地名や坂道の多い地形から推測できるように火山の活動で出来上がった地形ですし、小高い丘のようなものは死火山跡です。

 

オークランド近郊の海底にはまだ若くて活動を始めたばかりのような活火山があると言われています。このような火山の活動が地震につながる可能性は決して低くはありません。

 

また、首都ウェリントンではニュージーランドの歴史上最大の地震かもしれないと言われるワイララパ大地震が1855年に起きています。

 

この地震はマグニチュード8.2と推測されており、この地震で隆起した海岸沿いが開拓されて現在のように整備されています。

 

2014年にはマグニチュード6.2の地震もウェリントン近郊で起きています。

 

南島のほうが地震の起きる可能性が高いとよく言われますが、北島も南島も地震の発生リスクに大差はないのではないかというのが個人的な意見です。

ニュージーランドでの地震の対策

世界的にみても地震大国のニュージーランドですが、イギリス文化の影響がまだ残っているため、「地震は起こらない」という認識が未だに残っている国民性でもあります。

 

2011年のカンタベリー大地震以後、この考えも大きく見直されてきて、都市や地域ごとの危険度を表示したマップや対策をレクチャーするようにもなってきています。

 

日本人としてはそんなことも知らずに生活してきたのかと驚くレベルですが、どんどん広まってほしい情報です。

 

耐震を重要視した作りの日本の建築に比べて、ニュージーランドは耐震性が低く、古い建物が多いです。

 

クライストチャーチ近郊に住んでいた頃のアパートは地震であっけなく崩れてしまいました。

 

風の街ウェリントンともいわれる首都では日本の雄風、強風と呼ばれる時速40キロから50キロ前後の風が日常的に吹いているので、揺れには強そうですが地盤の弱さが揺れにつながると聞きました。

 

2016年の地震では職場の向かいのビルがゆらゆらと左右に大きく揺れているのを見ましたし、地鳴りのような音もしました。

 

建物の耐震強度や崩壊の可能性の調査も急激に進められ、耐震補強工事も進んでいますが、滞在予定の地域、都市の危険度マップを滞在前に確認しておくことができます。

 

「〇〇(滞在予定地)earthquake map」の検索で出てくると思います。

 

日本のような緊急地震速報のシステムも開発が進んではいますが、まだ機能していません。

 

テレビでニュース速報が流れるということもないので、SNSやニュースアプリなどの通知のほうが情報を知るには便利です。

 

SNSではMet Service、スマートフォンのアプリではstuff news、Geo Net、Hazardなどが役立ちます。

 

Geo Netではほぼリアルタイムで地震の発生を確認でき、体感できるものだったかもわかるのでニュージーランド国外からでも地震の発生がわかります。

 

ガスがあまり普及していないニュージーランドでは地震が火事につながるということは少ないかと思いますが、車社会ですので、ガソリンが手に入らなくなったらパニックが予想されます。

 

万が一に備えての準備は心持ち多めのほうがいいかもしれません。我が家では1週間から10日間を目安に備蓄しています。

まとめ

・ニュージーランドも日本と同じ地震大国であり、地震に対しての用心は必要だが過敏になりすぎるほどではない

 

・北島も南島も地震が発生するリスクはある

 

・ニュージーランドの建築物は耐震性が低く、地震の認識が甘い人たちも多いが改善されてきている

 

どこにいても地震のリスクがゼロということはありません。

 

いざという時のために自分の身を自分で守れるよう、事前に情報をチェックし、備えておくことが大事です。

-ニュージーランド, 旅行

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