フィギュアスケートのノービス・ジュニア・シニアの違いは?年齢だけでは決まらない!
投稿日:2019年2月8日 更新日:
色々な世界で、年齢によって出られる大会を制限したり、決めているものがあります。それによって取ることができるクラスやチーム、級が違います。
サッカーなら同じプロチームの中で中学生はジュニアユース、高校生ではユースというチームがあります。
野球では小学生がリトルリーグ、中学生がシニアリーグやボーイズリーグ、そして高校になると学校の硬式野球部となります。
柔道では小6の年度末から大人の昇給審査を、14歳から昇段試験を受けることができますね。
囲碁や将棋は基本的に最低年齢の制限はなく、小学生から院生試験やプロ試験に受かれば、プロ棋士になることができます。
逆にプロ試験を受けるための上限は設けられていますので、囲碁も将棋も23歳がほぼラストチャンスといえるようです。
それではフィギュアスケートはどうなのでしょうか。フィギュアスケートで耳にする、ノービス、ジュニア、シニアはどう違うのでしょうか。
今回は、フィギュアスケートのクラスの分け方についてご紹介しましょう。
ちなみに、当記事以外のフィギュアスケート記事をまとめた記事は以下になります。
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フィギュアスケートのノービス・ジュニア・シニアの違い1: ノービスクラスは小学生! だけど…?
フィギュアスケートのシーズンは、7月に始まります。
そのため、年齢制限も6月30日までと7月1日からで決まります。
日本では4月から新年度になるため、3月末までと4月の初めからで学年が違いますが、欧米のように9月から新学期の国では、学年が違いますね。
そのため、フィギュアスケートの場合は、シーズンが始まる7月をわかりやすく「新年度」としています。
学年は同じでも6月生まれと7月生まれでは、出られる年齢制限のクラスも違ってきます。
そのため、7月生まれから後に誕生日が来る人は、4、5、6月生まれの人よりも下のクラスになります。
ノービスクラスは小学生、ということをご存知な方は多いですね。
しかし小学生だから誰でも出場できるわけではありません。
小学生でも、バッジテストの結果で出られる大会と出られない大会があります。
ノービスクラスは、年齢とバッジテストの級によって出られるクラスに違いがあります。
ノービスはAクラスとBクラスがあり、ノービスの中でもAクラスの方が上になります。
また、ノービスクラスは男子と女子では出られるクラス制限に違いがあります。
ノービスBクラスは男子は9歳以上10歳以下でバッジテストが3級以上、女子は9歳以上10歳以下でバッジテスト5級以上になります。
ノービスAクラスは男子が10歳以上13歳以下でバッジテスト4級以上、女子は10歳以上13歳以下で6級以上になります。
アイスダンスは男女とも、9歳から17歳までが出場できるようになりました。
フィギュアスケートのバッジテストは、珠算や英検と違い、初級が一番下で8級が最高位になります。
オリンピックなどに出場している選手のほとんどが7級ですので、小学生で6級というのは、かなり高難度な演技ができないと出られない、ということになります。
それでは、具体的な年齢のお話です。
例えば小学三年生の場合、5月生まれのバッジテスト5級の女の子ならそのシーズンからノービスBクラスに出られますが、7月生まれの子はまだ出ることができません。
バッジテスト5級の小学4年生の男の子の場合は、4月生まれならそのシーズンのAクラスに出られますが、同じ5級でも8月生まれの男の子はBクラスになります。
このように、同じ学年でも誕生月で出られる制限が違ってきます。
フィギュアスケートのノービス・ジュニア・シニアの違い2: ジュニアの年齢は? 実は国によって違う!
ジュニアの大会は、中高生が中心となります。
現在オリンピック選手として活躍している選手のほとんどが、ジュニアの大会で名前を知られるようになっていますね。
特に最近はジュニアの国際大会や世界ジュニアで、日本の選手が活躍しているのをよく見ます。
ジュニアは13歳以上19歳以下になります。
ペアやアイスダンスのみ、男性は20歳までがジュニアで出場することができます。ジュニアは男女ともにバッジテスト6級以上が必要となりますので、選手全員がコンビネーションジャンプや2回転以上のジャンプを跳ぶことができます。
しかし、この年齢制限は国によって違いカナダは17歳以下、アメリカでは年齢制限よりも級のクラスで制限を設けているようです。
フィギュアスケートのノービス・ジュニア・シニアの違い3: ジュニアもシニアの大会に出られる?
シニアは、原則15歳以上バッジテスト7級ですが、グランプリシリーズは14歳以上で出場することもできます。
これはジュニアの大会も同じで、1クラス年齢が下の全日本クラスの大会で上位に入ると、上の年齢の大会への推薦を受けることができます。
このように日本国内の大会や、国際大会でも例外的に、15歳未満でも出場することができます。
時代は違いますが、昭和47年から全日本8連覇した渡部絵美は初優勝が14歳でした。
伊藤みどりは初戦こそ3位でしたが、当時まだ12歳でした。
浅田真央が尊敬するスケーターに伊藤みどりを上げているのは、この結果からもわかるように、彼女の実力が桁外れということですね。
このように14歳でも全日本ジュニアで優勝をするとシニアの大会に、12歳でノービスAクラスで優勝するとジュニアの大会に出ることができます。
ただし、オリンピッククラスの国際大会は、シニアは15歳以上という決まりがあります。
オリンピックの場合は4年に一度の大会になるため、自分の力が最も調子のいい時に年齢と大会が当たれば良いですが、逆になる選手も多く、そのために番狂わせのような結果が起こることも良くあります。
ノービスやジュニア、シニアの大会を制限しているのは、昔のオリンピックで出場者に若年化に疑問の声が上がったということもあります。
優秀な若年層をオリンピックに出すために、幼い子どもたちに英才教育を施す国もあり、それによって人体への影響を考えないようなドーピングのようなことがあった、ということも耳にします。
そのため、競技のほとんどでジュニアにはジュニアの、シニアにはシニアの年齢制限を設ける競技が増えました。
フィギュアスケートのノービス・ジュニア・シニアの違い4: ノービス・ジュニア・シニアの大会の違いは?
ノービス・ジュニア・シニアの違いは年齢制限もありますが、他にも国際大会の数や種類、演技時間や内容の違いはあります。
ノービスの大会は、ほぼ国内となり国際大会があるのはジュニアからになります。ジュニアはシニアと同じく、世界選手権もありグランプリシリーズもあります。
ジュニアとシニアでは演技にも違いがあります。一番大きな違いは、ジュニアまでは男子なら4回転、女子なら3回転半以上、もちろん4回転も禁止されています。
なぜ禁止されているかというと、成長期の子どもに危険な演技をすることは、身体への負担も大きく、着地時にけがをすることもあるからです。
そのため、シニアにならないと、4回転などの演技を見ることはできません。
演技時間も違い、フリーではシニアは4分±10秒ですが、ジュニアは3分半±10秒になります。
シニアは上限の年齢制限がありませんので、力のある選手が大勢います。
そのため、ギリギリ19歳になるまでジュニアの大会に出ている選手もいます。
ジュニアは15歳からシニアにも出場することができますが、体重が軽い方が回転数の多いジャンプもできます。
そのため、早いうちから上を目指してシニアに転向する選手も多くいます。
フィギュアスケートのノービス・ジュニア・シニアの違い5: ジュニア・シニアの違いは?
大会によっては最低年齢が決まっていますが、基本15歳~19歳までの間はジュニアとシニアの掛け持ちができます。
しかし、演技時間の違いやジャンプの制限などがあり、演技構成を変えることになります。
ほとんどの選手が得意とする演技構成をそのシーズンはもちろん、2年くらい同じ構成を滑ることもありますね。
掛け持ちをすると、30秒の演技時間の差の構成分を変えたり、せっかく跳べるトリプルアクセルや4回転をわざわざ落とすことになります。
うっかり跳んでしまったら、減点になってしまいますので、そんなことになったら演技中に焦ってしまいますね。
こういった混乱を避けるためにも、ジュニアからシニアに転向をすると、シニアの試合に集中する人が多いようです。
フィギュアスケートのノービス・ジュニア・シニアの違いまとめ
・フィギュアスケートには、年齢によってノービス、ジュニア、シニアのクラスがあります。年齢はシーズン開始となる7月1日からの年齢で決められています。
・ノービスは9歳から13歳まで、ジュニアは13歳から19歳までの人が出場できます。
・ジュニアとシニアでは、フリーの演技時間や演技内容のジャンプの制限が違います。ジュニアとシニアは、15歳から19歳までが重なりますが、自分で選ぶことができます。
フィギュアスケートのクラスは年齢で決められています。
年齢は学年でも1月でもないので、知らない人では「どうして同じ学年なのに」と思う人もいますね。
スケートの場合は、7月が新しいシーズンが始まるため、7月1日現在の年齢でクラスが違いますので、同じ学年でも違います。
わが子にフィギュアスケートを学ばせる時に注意しましょう。
ちなみに、当記事以外のフィギュアスケート記事をまとめた記事は以下になります。
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執筆者:woodbat
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