スパゲッティのことをパスタと呼ぶのはいつから始まったの?何が違うの?
投稿日:2019年4月7日 更新日:
レストランでも家庭でも食べることの多いスパゲッティはソースや素材の組み合わせも豊富で人気の高い食べ物の1つです。
パスタという呼び方がすっかり定着していますが、いったいいつ頃からスパゲッティのことをパスタと呼ぶようになったのでしょうか?
また、スパゲッティとパスタにはどのような違いがあるのでしょうか?
スパゲッティがパスタへ…いつから変わったの?
日本へ最初にスパゲッティが持ち込まれたのは、幕末の横浜に作られた外国人居留地でした。
当時、誰も見たことのない食べ物に「うどんのようだ」と記した書物もあったといわれています。
その後、国内でもスパゲッティを作ることが可能になり、戦後になってから一般家庭にもどんどん広まっていきました。
当時の日本ではベーコンや玉ねぎ、ピーマンなどとケチャップを加えて作るナポリタンは喫茶店の人気定番メニューでした。
それ以来、スパゲッティと言えばナポリタンかミートソースという時代が続いていました。
パスタという呼び方をするようになったのは比較的最近のことです。
バブル期にイタリアンブームがおき、スパゲッティはナポリタンやミートソースだけではなく、パスタというのは形や太さなどによっていろいろな違いがあるということが知られるようになりました。
このバブル期のイタリアンブームをきっかけに、スパゲッティではなくパスタという呼び方に変わっていったと考えられています。
言われてみると、小学生の頃まではたしかに「ミートソーススパゲティ」という呼び方のほうが主流だったような記憶があります。
中学生、高校生あたりになり、友人と外食する機会が増えたころには「ミートソースパスタ」という呼び方が当たり前のようになっていたように思います。
あっという間に呼び方が変化してしまったのかと思うとなんだか不思議な気持ちになります。
日本の流行にのる流れの速さと変化のスピードについていくのはなかなか大変なものです。
スパゲッティとパスタ、違いはあるの?
パスタとはイタリア語で「粉を練って作った生地や麺」を意味する言葉です。
つまりスパゲティもパスタの一種ということになります。
パスタには生パスタと乾燥パスタがあります。
そして、それぞれ長さ、形によってロングパスタ、ショートパスタ、その他のちょっと特殊なパスタに分けられます。
さらにそれぞれのパスタには太さごとにまた種類分けされます。
日本では「パスタ」は「スパゲッティ」の意味で使われていますが、正確に言うとパスタとスパゲッティは同意語ではありません。
この日本での感覚で海外に出かけると混乱する時がありますので、注意が必要です。
うちの主人はあきれるほど麺類が好きで、家族や友人から「麺食い」と呼ばれるほどなのですが、海外に出てももちろん麺類がかかせず、美味しい麺類を求めて食べ歩いています。
イタリアンレストランで、日本の感覚で「パスタを注文したい」と店員さんに伝えたところ、親切に「これはこういうソースと絡めたこんなパスタだよ」などと説明してくれて助かったのですが、一番食べたい「スパゲッティ」に行きつくまでかなりの時間を使った経験があります。
そして、今までの経験上、スパゲッティはおしゃれなレストランではほとんどでてきません。
以前、知り合いのイタリアンシェフに「日本人のパスタ=スパゲッティのイメージは外国人の寿司=おにぎりと同じようなものだ」と言われ、非常に納得しました。
パスタとスパゲッティを同意語扱いするのは、海外の「なんでも寿司って言っておけばいいと思っているだろう」感のある海苔巻きやおにぎりを見た時の感覚と同じなのかもしれません。
パスタの種類、あれこれ
形、長さ、太さなどによって種類分けされているパスタですが、種類が多すぎて正直驚きました。割とよく見たり聞いたりするものをいくつか紹介してみます。
・ロングパスタ
日本のそばやうどんといった麺類と同じように細長いタイプのものです。
このロングパスタの1つがスパゲッティですが、太さによって種類分けされています。
<スパゲッティ>
イタリア語でひもを意味するspagoが名前の由来で、言葉通りひも状です。
スパゲッティの基本の太さは1.8mmと決まっています。
<スパゲッティーニ>
スパゲッティよりも少し細いタイプがスパゲッティーニです。
基本の太さは1.6mmから1.7mmですが、見た目ではスパゲッティと変わりがありません。
<カッペリーニ>
直径1mm程度の非常に細いパスタで、「髪の毛のように細い」ことから名付けられています。
<タリアテッレ>
生地を延ばして5~10mm幅に切り分けた平麺タイプのパスタです。
タリアテッレは主にイタリア北部での名称で、中部から南部ではではフェットゥチーネと呼ばれています。
・ショートパスタ
筒状になったもの、細長いものがある短いタイプのパスタです。
日本でもよく聞くマカロニや、両端がペン先のように斜めになっているペンネ、ちょうちょのような形のファルファッレなどがショートパスタと呼ばれる部類に入ります。
・その他のパスタ
長方形のちょっと大きめのラザニアや、丸くまとめられたニョッキ、中に詰め物が入っているラビオリなどがちょっと変わったパスタのグループに入ります。
まとめ
・バブル期のイタリアンブームがきっかけとなり、スパゲッティはパスタという呼び方へ変わっていった。
・パスタとスパゲッティを同意語として使う流れが日本にはあるが、パスタと言ってスパゲッティが出てくるのは日本だけである。
パスタとはイタリア語で「粉を練って作った生地や麺」を意味し、スパゲティもパスタの一種である。
・パスタの種類は非常に豊富で、形、長さ、太さなどによって細かく分類されている。スパゲッティは太さ1.8mmと決まっている。
バブル期のイタリアンブームでスパゲッティがパスタに呼び方が変わっていったことに、流行の与える影響と変化のスピードの速さを感じました。
スパゲッティという言葉を使うことに抵抗があるかもしれませんが、パスタとスパゲッティは別物という認識を覚えておくのは大事なことかもしれません。
執筆者:woodbat
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