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天ぷら火災の原因と消火方法とは? 水ではだめ!? マヨネーズは!?

投稿日:2018年11月8日 更新日:

皆さんは、天ぷら火災を起こした経験はありますか。

 

私はありませんが、聞いただけでも怖いものです。そんな天ぷら火災の消火方法は水ではだめなのでしょうか。今回は、天ぷら火災の原因や消火方法をご紹介していきます。

天ぷら火災の原因は?

天ぷら火災は、天ぷら油によるものです。

 

天ぷら油というものは、過熱を続けた場合、たとえ近くに火がなくても自然に発火してしまいます。さらに、コンロの火が弱火の場合でも、15分ほど加熱すれば火が付きます。

 

過熱を続けたとき、5分後は油の温度は約180℃。これは、天ぷらを揚げるのに適した温度です。10分後には220℃を超えます。

 

ここらへんから、白い煙、そして異臭が出始めます。20分を超えたら油の温度は360℃を超え、発火します。もちろん、油の新鮮な度合いや、鍋の形状、大きさなどで変わってきます。

 

天ぷら油による火災は、しっかりと油の状態を確認しながらだと起こることは少ないです。なぜなら、異臭や白い煙などの異変に気付くからです。

 

天ぷらを作っているときなどに、人が近くにいないと天ぷら火災は起きやすいです。天ぷら火災は危惧の故障などではなく人のミスによるものが原因です。

 

揚げ物を作っているときは近くを離れないということはあたりまえのようになっていると思うのですが、例えば、急に電話がかかってきたり、急にお客さんが来たり。こんな時は、うっかりして天ぷらを作っていることを忘れてしまいがちです。

 

そのうっかりしたとき、油のそばにいない時間が短いと予想できたとしても火を消すべきです。

 

長い話になったりするといつの間にか20分経ってしまいます。そうなってはもう手遅れです。「油の近くにいないときは火を消す」ことを常識にしましょう。

天ぷら火災がの消火方法

もし天ぷら火災が起きたら、消火器を使いましょう。

 

消火器を使うというのは、天ぷら火災において一番良い対処法です。最近の消火器は昔より少しだけ強化され、炎を2秒ほどで消せますし、油の温度を下げてくれるので効果的です。

 

もしも消火器がなければ、大きいタオルを水で濡らし、鍋にかぶせてしまいましょう。そうすることで、空気が遮断され、火が小さくなっていきます。しかし、もしも上手に被せることができなかった場合、はがさないようにしましょう。無理にはがしてしまうと鍋がひっくり返って油をこぼしてやけどを負ったり、火が付いた油が周囲に飛び散ったりすることで火災の範囲が広がってしまう危険性もあります。

 

そして、一度火を消すことができたとしても、油が完全に冷めるまでは触らないようにしましょう。温度が下がらずに濡れたタオルをとると油が再び空気に触れてしまい、また燃えてしまいます。

 

なお、水をかけて消火するのはやめましょう。火災の時には水をかけて消火するというのが一般的ですが、天ぷら火災の時は例外で、水をかけるとより危険になってしまいます。

 

水は油よりも比重が重いという性質があります。比重が重いと、油の下に水が入り込んでしまいます。

 

さらには、油の熱で水が沸騰してしまいます。水の沸点は100℃ですが、油の温度は適温でも180℃。

 

天ぷら火災の場合は300℃を超えるため、水は一瞬で水蒸気となって、周りに温度が高くなった油をまき散らすことになります。

 

さらに、実験では火柱が上がったということもあるようです。本当に危険なので、絶対に水をかけてはいけません。

マヨネーズで天ぷら火災は消せる?

天ぷら火災をマヨネーズで消せるのは限られた条件下でしかできません。

 

マヨネーズを入れて天ぷら火災を消すときは、「温度が十分に下がっている」、「容器から油があふれない」という条件が必要です。

 

マヨネーズの主な成分はサラダ油です。水を入れるなどで沸騰する危険性は下がりますが、可燃性のある油を燃えている油に入れることになるので、条件が満たされてない場合はかえって逆効果です。

 

マヨネーズ自体が消火性能を持っているわけではないので、気を付けましょう。

天ぷら火災の原因と消火方法まとめ

・天ぷら火災は天ぷら油による火災で、20分くらい過熱して300℃を超えた油が自然に発火するというもの。

・天ぷら火災はうっかりしたときにおこりやすいため、少しの間近くを離れる時でも火を消すことが大事。

・天ぷら火災が起きたときは、一番効果的なのは消火器。それがなければ濡れタオルで対処する。

・間違っても水をかけたり、マヨネーズで消火したりしようとしてはいけない。それなら濡れタオルのほうが確実。

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