雑学 食事

ユッケジャンとチゲの違いは鍋かどうか! スンドゥブは実は豆腐の名前?

投稿日:2019年5月11日 更新日:

日本で人気の料理のひとつが韓国料理。

 

キムチをつかった辛い料理を

汗をかきながら食べる!

そんなイメージがあります。

 

大好き!なんて人も多いのでは。

 

そのような辛い料理のイメージを作ったのが、

牛の旨味も一緒に楽しむことができるユッケジャン。

 

さらに、似ている料理として思い浮かべる

チゲも韓国の定番料理のひとつです。

 

さらには、スンドゥブという名前を聞くことも。

違いが分からない!そんな人も多いのでは。

 

ユッケジャンはジャンルとしてはスープ。

それに対してチゲは、スープではなく鍋。

 

スンドゥブは料理名のように思われがちですが、

主材料として使われる豆腐の種類のこと。

 

辛い料理の定番として括られがちな

ユッケジャン、チゲ、スンドゥブには、

それぞれの特徴や違いがあるんです。

 

そこで、この3つの料理の違いについて

くわしくまとめてみたいと思います。

ユッケジャンは牛肉を使った辛いスープ

ユッケジャンは、鍋料理ではなく辛いスープ。

細くカットした牛肉を使うことが多い料理です。

 

さらに、牛の内臓、長ネギ、豆もやし、ワラビなどの野菜を

トウガラシ、 コショウや塩、砂糖、ゴマ油、醤油などで

煮込んだ料理で、食べると汗がぶわっと出るのが特徴。

 

もともと、夏は手を予防するスタミナ食として

食べられるようになったのがユッケジャンです。

 

ユッケジャンは、牛肉を使った辛いスープとされますが、

漢字にしてみると「肉狗醤」。牛ではなく狗の肉を意味します。

 

ここで、狗が意味するのが、なんとあの身近な犬。

 

つまりユッケジャンは、もともと牛肉ではなく

犬肉を使った料理という歴史があるんです。

 

ユッケジャンの発祥は宮廷料理。

 

それが徐々に広がっていったようです。

 

ユッケジャンを食べるのは、「熱を持って熱を治める」

という体力増強、病気治癒の考え方があるから。

 

犬肉はスタミナ食として食べられていましたが、

最近はそれを嫌がる人も増えてきたため、

牛肉を代わりに使うようになったそうです。

鍋料理であるのがチゲで、種類も豊富

ユッケジャンが、辛いスープとされるのとは違い、

チゲは、キムチ、豆腐、魚介類や肉などを、だし汁で煮込んだ鍋料理。

 

ごはんや副菜、キムチなどの小皿料理と一緒に、

ひとりひとりの小さい鍋に入れて食べる料理です。

 

ユッケジャンは、犬肉もしくは牛肉とあるのに対して、

チゲはバリエーションの違いがあることが特徴です。

 

もっともよく食べられているのがキムチチゲ。

 

白菜のキムチを中心に、豚肉、野菜、きのこなどと一緒に作ります。

 

激辛というより甘辛い味わいがあるのが特徴です。

 

テンジャンチゲは、白菜キムチを使い、

豚肉、じゃがいもなどを味噌で味付けたもの。

 

キムチチゲと同じく、チゲの人気メニューのひとつです。

 

豚肉を骨付きのまま煮込んだのがカムジャタン。

 

チゲという言葉がありませんが、これもチゲの一種です。

 

白菜とジャガイモを丸ごと入れ、唐辛子などで煮込んだ、

ピリ辛の鍋料理です。

 

ちょっと変わったチゲ料理となるのが、

ソーセージやベーコンなどを

キムチで煮込んで作るプデチゲ。

 

戦後米軍の放出物資から生まれた料理です。

最後にインスタントラーメンを加えるという特徴が。

スンドゥブは柔らかい豆腐の名称

スンドゥブは、料理の名前として聞くことが多いのですが、

実は「純豆腐」という、豆腐のことを指すんです。

 

これは、朝鮮半島で食べられる豆腐のひとつで、

日本でいうところの「おぼろ豆腐」のような

とてもやわらかい食感が特徴です。

 

どうしてスンドゥブが料理の名前のようになったかというと、

チゲの材料として使われることが多いから。

 

スンドゥブをメインで使ったチゲが

省略されてスンドゥブと呼ばれるようになったそうです。

 

とはいえ、もともとスンドゥブは、

鍋ではなくそのまま食べられていたとのこと。

 

できたての新鮮な豆腐に、薬味醤油をかけて

食べるというものでした。

 

スンドゥブのチゲが広がったのは1960年代。

ソウル市内で専門店が増え、ファンが増えたことで、

日常的に食べられるようになりました。

 

スンドゥブそのものの注目が集まるようになったのは、

アメリカの健康ブームによる豆腐人気がきっかけ。

 

1990年代のアメリカで、ロサンゼルスのコリア・タウンの

人気メニューとなったスンドゥブは、

韓国などで改めて見直されるようになったとのこと。

まとめ

・ユッケジャンは、牛肉を使った辛いスープのことを指し、もともとは犬の肉を使った夏バテ防止のスタミナ料理だった。

 

・チゲは、肉や魚介類、野菜を使った鍋料理で、キムチを使うものの他に、味噌を使った辛くないタイプのものもある。

 

・スンドゥブは、柔らかい豆腐の種類のことを指すが、チゲの主材料とされることもあり、料理名のように使われるようになった。

 

ユッケジャン、チゲ、スンドゥブは、どれも朝鮮半島でよく食べられている料理を指しますが、作り方に違いがあることもあれば、そもそも食材のことを指すなど、使われ方に変化が出てきたんですね。

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