海外の男性保育士事情! 海外でも少ないの? なぜ? その理由は?
投稿日:2018年9月21日 更新日:
男性保育士というと、どんな印象を持ちますか?
日本では、保育士不足解消の為に男性保育士を増やそうという考えがあります。
一方で、男性保育士に対する差別や偏見も多く、少しずつ増えてきてはいるものの、まだまだ少ないですよね。
私は元保育士ですが、男性の保育士さんと一緒に仕事したことがあります。
女性ばかりの職場のなかで男性保育士がいると、力仕事や防犯の面などで助かることも多かったです。
ただ、男性保育士に抵抗のある保護者も多く、どんなに良い先生でも1人担任は任せてもらえませんでしたね。
男性保育士は主に複数担任のクラスやフリー保育士として保育をしていましたね。
そして複数担任のクラスでも、男性保育士はおむつ交換や着替えの手伝いはしないようにと言われていました。
では、海外ではどうなんでしょう?
私は、日本よりも男女差別は少ないイメージがあるのですが、男性保育士はいるのでしょうか。
海外の男性保育士事情について、日本と比較しながら紹介していきたいと思います。
日本での男性保育士:とにかく少ない!
日本では、現在男性保育士の割合は3~4%と言われています。
なかなか増えない理由は、主に
・給料が安い
・世間や保護者からの差別や偏見
・女性ばかりのなかで、働きにくい
などですね。
やはり、男性保育士の性犯罪などがニュースで取り上げられれば、保護者は不安になりますし
「男性というだけで不安」
「女性に比べて配慮が足りなさそう」
といった声もあります。
私も現在女の子の子育てをしています。
我が子を男性保育士に安心して預けられるかと聞かれたら、絶対に嫌!とは言わないまでも、できれば女性にお願いしたいと思ってしまうでしょう。
また、圧倒的に女性が多い職場なので、男性が働きにくいと感じることも多いようです。
例えば、園に1人2人の男性のために、更衣室などをわざわざ用意するところは少ないでしょう。
「力仕事は男性がやって当たり前」と仕事を押し付けられたり、男性だから運動神経が良いなどのイメージがプレッシャーになったり…
確かに男性の保育士がいると、力仕事をやってもらえる、防犯対策になる、子どもとダイナミックな遊びが出来るなど期待してしまいがちです。
しかし、すべての男性が、運動神経が良くて力もあるとは限らないですもんね。
そういった男性に対するイメージも変えていかないと、男性保育士はなかなか増えていかないでしょう。
海外に男性保育士はいるの? いるけど少ない!
では、海外ではどうなんでしょうか。
比較的男性保育士が多い国は、メキシコ、カナダ、デンマークで、その割合は15~17%程度だそうです。
それ以外の国ではほとんど男性保育士はおらず、いたとしても数%程度。
男性の育児参加率が高いと言われているスウェーデンやノルウェーでさえ、わずか3~5%程度だそうです。
日本とほとんど変わらないですよね。
世界で見ても、保育士はまだまだ女性の仕事なんですね。
ちなみに、日本と同じ先進国のアメリカでも、男性保育士は少ないようです。
しかも、保育士になる前に前科を調べたり、トイレや着替えの介助は禁止、子どもを膝の上に乗せるのも禁止、窓のない部屋に一緒にいるのも禁止など、虐待が起きないよう色々な対策をしているそうですよ。
それでよく仕事になっているなと思うと同時に、そこまでして保育士になりたいと思う男性は、私は逆にちょっと恐い気もしますが…
海外に男性保育士が少ない理由
海外で男性保育士が少ない理由は
・給料が低い
・保護者から「男性におむつを替えてほしくない」「男性保育士を増やしてほしくない」などの要望が多い。
・そもそも、子どもを預ける家庭が少ない
などです。
理由も、日本とほとんど変わらないですよね。
過去に性犯罪が問題となった国もあり、保護者にとっては、やはり女性に預ける方が安心のようです。
いくら男性が育児に協力的だとしても、それは我が子だからできる事。
他人に見てもらうとなると、どうしても男性に対して偏見を持ってしまいやすいのは、どこの国も同じで仕方のないことかもしれませんね。
まとめ
・日本では、男性保育士の数は3~4%程度で、少しずつ増えてはいるものの、まだまだ少ない。
その理由は、給料が安い、男性に対する差別や偏見、女性ばかりのなかで働きにくいなど。
・海外にも、数は少ないが男性保育士もいる
・海外の男性保育士が少ない理由も、給料が少ない、男性に対する差別や偏見など、日本とほとんど変わらない。
男性は、女性のように妊娠や出産などでやめてしまうことがないので、女性よりも離職率は低いですよね。
なので、男性保育士が増えれば、保育士不足も解消されていくかもしれません。
でも、給料の安さや男性に対する差別や偏見、働きにくさなどたくさんの問題があります。
せっかく男性保育士が増えても、すぐにやめてしまう人が多ければ意味ないですよね。
男性保育士を増やすには、こういった問題をどう解消していくのか、そして保護者が安心して預けられる環境作りが必要ですね。
執筆者:woodbat
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