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虫歯が多いから将来が不安! このままで大丈夫? 体質を変えるためにできること

投稿日:2019年3月25日 更新日:

虫歯が多い場合の将来…総入れ歯になってしまうのではないか、食べ物が噛めなくなってしまうのではないかと不安になりますよね。

 

虫歯の処置歯がたくさんあっても、今からでも遅くはありません。

 

虫歯が多い人が将来のためにできることを口腔外科専門の元歯科衛生士がお答えします。

処置歯が多くても大丈夫?

私が以前勤めていた口腔外科専門の歯科医院には歯が数本しかない人や口のなかの状態が悪い人の割合がほとんどでした。

 

もともの歯の質が弱い人や口のなかの虫歯菌(ミュータンス菌)が多い人、唾液の分泌量が少ない人はとくに虫歯になりやすい体質です。

 

しかし、虫歯の処置歯が多くても、これから増やさないこと、悪化させないこと、虫歯になりやすい体質を改善し歯周病により歯を失うことを防ぐことができます。

 

体質を改善するためにできることは、一つ一つはそんなに難しいことではありません。

 

できることから初めて習慣付けて続けることによって、虫歯になりやすい体質の人でも確実に虫歯を防ぐことができます。

虫歯になりやすい体質を改善するためにできること

虫歯になりやすい体質を改善するための対策の1つ目が歯の質の改善です。

歯の質を改善するには、フッ素が効果的です。

 

ドラッグストアなどで販売している歯みがき粉にフッ素は配合されていますが、歯みがき粉に含まれるフッ素の濃度はとても薄いです。

 

そのため、セルフケアでフッ素配合の歯みがき粉を使用し、歯科医院でのプロフェッショナルケアで高濃度のフッ素を定期的に塗ることによって、歯の質を強化することができます。

 

2つ目が虫歯菌(ミュータンス菌)の数を減らすことです。

虫歯菌は、正しい歯みがきでも数を減らすことができます。

 

しかし、歯みがきでの磨き残しや歯みがきで除去することができないバイオフィルム(細菌の膜のようなもの)は歯科医院でしか落とすことができません。

 

そのため、歯科医院に3~6ヵ月に一回定期検診と歯のクリーニングを行い磨きの残しや付着したバイオフィルムを除去し口のなかをリセットする必要があります。

 

これらをしっかり行えば、虫歯菌(ミュータンス菌)の数は確実に減らすことができ、虫歯になりにくい環境を作ることができます。

 

3つ目が唾液の分泌量を増やすことです。

唾液の分泌を最も促すことができる方法は食事など食べ物をよく噛むことです。

 

また、カラダの水分が不足すると口の乾きにもつながるので、こまめな水分補給を行うようにしましょう。

虫歯よりも怖いのは歯周病

実は、虫歯より怖いのは歯を支えている骨を溶かし歯が抜け落ちてしまう歯周病です。

 

虫歯は簡単に治すことができますが、歯周病はそうはいきません。

 

虫歯の治療歯が多くても、大切なことは歯の本数を残すことです。

 

そのため、虫歯がこれ以上増えないように維持と歯周病にならないようにケアする必要があります。

 

虫歯や歯周病を予防するためにも、定期的に歯科医院で歯周ポケットに溜まった汚れを除去し、自身でも正しい歯みがきを行うようにしましょう。

 

また、歯周病で歯が抜けたらインプラントがあるから大丈夫と考えている人も多くいますが、インプラントは自身の歯よりも歯周病になりやすく、歯周病の進行も早いので歯周病のケアはしっかり行うようにしましょう。

マウスピースの活用

歯の根の治療(神経の治療)をしてある場合は、歯がもろくなっており、強度はあまりなく根の部分が折れてしまうことがあります。

 

折れてしまうと抜歯になりブリッジや義歯、インプラントを行うしか方法はありません。

 

そのため、少しでも歯の負担を緩和するためにも夜間のマウスピースの使用をおすすめします。

 

歯ぎしりや食いしばりによって、過度な負担が歯にかかることを防ぎ、治療後の歯を長く歯を残すことができるようになります。

入れ歯やブリッジには要注意

保険の入れ歯は隣接する歯で入れ歯を支えているため、支えになっている歯に過度な負担がかかりダメになってしまうケースが多いです。

 

そのため、最初は小さな入れ歯でも少しずつ隣接する歯を巻き込み、どんどん入れ歯が大きくなってしまいます。

 

そのため、費用はかかりますが自身の歯を残すための自費の入れ歯やインプラントがおすすめです。

 

また、ブリッジの歯がある場合、汚れや細菌が付着しやすいため、歯間ブラシなどでブリッジ部分の間の汚れをしっかり落とすようにしましょう。

まとめ

処置歯が多くても大丈夫?

  • 虫歯の処置歯が多くても、これから増やさないこと、悪化させないことが大切。
  • 虫歯になりやすい体質を改善し、歯周病を防ぐようにする。

虫歯になりやすい体質を改善するためにできること

歯の質

  • セルフケアでフッ素配合の歯みがき粉を使用し、歯科医院でのプロフェッショナルケアで高濃度のフッ素を定期的に塗り、歯の質を強化する。

虫歯菌(ミュータンス菌)の数

  • 虫歯菌(ミュータンス菌)の数は、正しい歯みがきで数を減らすことができる。
  • 歯みがきでの磨き残しや歯みがきで除去することができないバイオフィルム(細菌の膜のようなもの)は歯科医院で定期的にクリーニングを行うと効果的。

唾液の分泌量

  • 食事など食べ物をよく噛むこと。
  • カラダの水分が不足しないよう、こまめな水分補給を行う。

虫歯よりも怖いのは歯周病

  • 虫歯より怖いのは歯を支えている骨を溶かし歯が抜け落ちてしまう歯周病。
  • 虫歯は簡単に治すことができるが歯周病の治療は難しい。
  • 虫歯の治療歯が多くても、大切なことは歯の本数を残すこと。
  • 虫歯がこれ以上増えないように維持し、歯周病にならないようにケアする必要がある。
  • 歯周病を予防するためにも定期的に歯科医院でクリーニングが必要。

マウスピースの活用

  • 歯の根の治療(神経の治療)をしてある場合は、歯がもろくなっており、強度はあまりなく根の部分が折れてしまうことがある。
  • 折れてしまうと抜歯になりブリッジや義歯、インプラントを行うしか方法はない。
  • 夜間にマウスピースの使用し、歯ぎしりや食いしばりによって、過度な負担が歯にかからないようにする必要がある。

入れ歯やブリッジには要注意

  • 保険の入れ歯は隣接する歯で入れ歯を支えているため、支えになっている歯に過度な負担がかかりダメになってしまうケースが多い。
  • 最初は小さな入れ歯でも少しずつ隣接する歯を巻き込み、どんどん入れ歯が大きくなってしまう。
  • 自身の歯を残すための自費の歯に負担のかからない入れ歯やインプラントがおすすめ。
  • ブリッジの歯がある場合、汚れや細菌が付着しやすいため、歯間ブラシなどでブリッジ部分の間の汚れを落とす。

 

 

虫歯の治療歯が多くても、歯を残す方法はあります。

 

今からでもしっかりケアを行って、虫歯よりも恐ろしい歯周病にならないように取り組み自身の歯を残すように気を付けましょう。

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