スキージャンプのなぜ! 骨折しない?なぜ遠くまで飛べる? なぜ夜にやることが多い?
投稿日:2019年3月14日 更新日:
皆さん、スキージャンプを見ていて一度は疑問に思うのではないでしょうか。
人があんな高いところから落下していて、足は骨折しないのか。
普通私たち人間はあんな高いところから足から落下すれば骨折は確実です。なぜ骨折しないのでしょうか。
また、スキージャンプは、台から飛ぶだけでなぜ遠くまで飛べるのでしょうか?
今回は、スキージャンプに関する疑問とその理由をご紹介します。
スキージャンプでなぜ骨折しない?
スキージャンプで骨折することがないのは、力に関する科学が関係します。
ジャンプしている人が着地したとき、速度が急に落ちると勢いも急に止まってしまうためジャンプしている人にその勢いの負荷がかかります。
しかし、急激に速度が落ちないよう、着地する地点はスロープになっており、負荷を少なくしているのです。
飛行機が着地するときになるべく地面と平行に着地して衝撃を殺すのと似ていますね。
もちろん、あまりに遠く飛んでしまうと、斜面の角度が小さいところに着地してしまうため、危険ですが…。
また、それだけでなくジャンプしている人も、衝撃を吸収するような工夫をしています。
それは、「ひざを曲げる」ということです。
3メートルの高さの台からひざを曲げず、足をまっすぐにした状態で足から着地したとき、足はどうでしょうか。痛く感じたり、衝撃が加えられたりするはずです。
しかし、着地と同時にひざを曲げるとどうでしょうか。
そこまで痛みも感じないし、衝撃も少ないと思います。
このように、ひざを着地と同時に曲げることで衝撃は吸収されるのです。
ジャンプをする人はこれを利用して、落下の時の衝撃をさらに弱くしているのです。
そして、ジャンプをする人は、時速約90キロメートルでジャンプ台から飛び出します。
その時、上体を前に傾けているので、体を持ち上げる力である揚力が働きます。
着地するときはふわりと着地するので、大きな衝撃もありません。
このように、スキージャンプの時の落下の衝撃は様々な方法によって対処されているため、骨折することは少ないのです。
なぜスキージャンプで遠くまで飛べる?
スキージャンプでジャンプをする人には、空気力という力が加わります。
道路を走る車の窓から手を出すと空気で押されるのと同じです。
この空気力のことを考えないと、遠くに飛ぶことはできません。
ジャンプの時、かなりの速さで勢いよく飛び出さないと遠くへ飛ぶことができないのは当たり前です。
そのためには、姿勢を低く保ち、ジャンプ台を滑ります。
そうすると、進行方向と反対に加わる力である空気力を小さくすることができます。
ただし、姿勢が低すぎて飛ぶことが困難なくらいになると意味がないので、しっかり踏み切れるかつ、空気力を小さくすることができる姿勢で飛ばなければなりません。
ジャンプ台からジャンプした後、早さはそのままに空中を飛べば、飛距離を出すことができます。
この時にも、進行方向と反対の力である空気力を小さくしなければなりません。
空気力を小さくするために、ジャンプをする人は頭から飛んでいきます。
頭から飛ぶためには、ある程度の前回転の力がないといけませんし、その前回転の力が強すぎると飛んでいる最中に空中で一回転してしまうため、危険です。
このように、空気力を上手く扱ったり、前回転の力を利用したりしてスキージャンプは遠くまで飛べるようにしているのです。
スキージャンプはなぜ夜やることが多い?
スキージャンプの競技時間は、大体9時頃です。
サッカーは遅くでも7時ごろなのに、なぜこんなにスキージャンプが遅いのでしょうか。
それは、ヨーロッパの企業が関係しています。
スキージャンプのスポンサーにはヨーロッパの企業が多いため、ヨーロッパのゴールデンタイムに合わせないといけません。
しかも、スキージャンプという競技はヨーロッパで人気のため、なおさらです。
そのほかにも、夜のほうが記録が伸びるからという理由もあります。
夜だと氷点下を超えるときもあるため、台が凍り、滑りが良くなります。
さらに、空気が冷やされることで空気力も少なくなり、飛距離も伸びるのです。
さらに、スキージャンプはもともとフリースタイルスキーなどに比べると人気の低い競技ですので、集客も考えて、夜に開催することが多いようです。
まとめ
・スキージャンプでは、ひざを曲げたり、着地点が斜面になっていたりすることで落下の衝撃が抑えられ、骨折することが少なくなる。
・スキージャンプは、前回転の力を利用したり、空気力を上手く操作したりして飛距離を出すよう工夫している。
・スキージャンプを夜やることが多いのは、記録や、集客のため。
執筆者:woodbat
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