雑学

世界各国のじゃんけんまとめ! なんと世界大会も!? 海外だと国によってここまで違う!

投稿日:2019年1月31日 更新日:

ちょっとした物事の判断を決める時に簡単で分かりやすく、公平な手段としてわたしたちがよく使うじゃんけん。

 

日本人なら誰でも知っていてすぐにできるものですが、海外でじゃんけんってあるの?なんていうの?と思ったことはありませんか?

 

海外にもじゃんけんがあって、お国柄がちょっと感じられます。

日本のじゃんけんの歴史とルール

現在の「じゃんけん」は江戸時代から明治時代にかけての日本で成立したといわれ、日本が発祥の地というのが定説です。

 

西暦でいうと19世紀になりますが、その頃に誕生したじゃんけんは20世紀に入ると、日本の海外発展や柔道など日本武道の世界的普及、日本産の漫画、アニメ、コンピューターゲームなどサブカルチャーの盛り上がりに伴って急速に世界中に拡がりました。

 

日本のルールは、石(グー)、はさみ(チョキ)、紙(パー)の3種類の手の形を使い、「じゃんけんぽん」の掛け声で勝負します。

 

紙が石に勝てる理由ははっきりしていませんが、「紙は石を包むことができるから」と言われています。

 

地方によってじゃんけんの掛け声に多少の違いがみられますが、基本的にこれが日本のじゃんけんのルールです。

 

日本から伝わったと言われているだけあり、南アメリカのボリビアでは「Yan  Ken  Po(ジャンケンポ)」、フィリピンでは「Jack  and  Poy(ジャックアンドポイ)」と日本ととても良く似た呼び方と掛け声です。

 

また、ロシア、ニュージーランド、フィジー、トンガなどの国が日本と共通のルールです。

 

近年、世界各地のじゃんけん系ゲームのルールを統一し、世界大会を開くためとして the World Rock Paper Scissors Society(略号:WRPS)がカナダで結成されたそうです。

 

世界大会は3種類の日本ルールと同じルールを採用し、トーナメント方式で戦われています。

世界のじゃんけんその1: 英語圏のじゃんけん

英語で、じゃんけんは手の形をそのままに「Rock-paper-scissors(ロック、ペーパー、シザーズ)」と言い、ルールは日本同様で、掛け声も「Rock, Paper, Scissors, Go(ロック、ペーパー、シザーズ、ゴー)」「Rock, Paper, Scissors, One Two Three(ロック、ペーパー、シザーズ、ワンツースリー)」とそのままです。

 

「ロック」はグーで石、「ペーパー」はパーで紙、「シザーズ」はチョキでハサミを意味し、英語圏のほとんどの国がこのやり方です。

 

例外なのは、英語圏代表といえるアメリカで、たくさんの州があり、たくさんの文化があるせいかジャンケンもたくさんあります。

 

Rock-paper-scissors-lizard-Spockといった手の数が5種類のじゃんけんをはじめ、RPS7と呼ばれる手の数が7種類のもの、さらには手の数が25種類のRPS25、手の数が101種類のRPS101などがあります。

世界のじゃんけんその2: アジア圏のじゃんけん

日本とも近い、アジア圏の多くも3種類の手の形とルールで表現も共通しています。

 

韓国ではグーチョキパーは「가위바위보(カウィバウィポ)」と言い、直訳すると「チョキグーパー」という違い、中国もグーは石(シータォー)、チョキは鋏(チェンツ)、パーは布(プー)を意味する程度の違いしかありません。

 

アジア圏でユニークなのがインドネシア、ミャンマー、マレーシアです。

 

・インドネシアのじゃんけん

グーが「ゾウ」、グーで小指を立てたものが「アリ」、親指を立てたものが「人」という手の形で、「suwit(スイー)」と言って、ポーズを出し合います。

 

象は人より大きくて力があるので、象(親指)は人(人差し指)に勝ち、人は蟻より大きく踏み潰せるので、人(人差し指)は蟻(小指)に勝ち、蟻は象の耳から侵入することができるので、蟻(小指)は象(親指)に勝ちます。

 

・ミャンマーのじゃんけん

虎、鉄砲、上官の3種類の勝負ですが、手のひらのグー、チョキ、パーではなく、「スウィメ(=はじめ)」の掛け声を合図に全身を使って行います。

 

「体で鉄砲を構える」「腰に手を当て仁王立ちで上官」「両手を広げて上げて襲いかかるような仕草の虎」で、鉄砲はトラを打ち殺せるので鉄砲の勝ち、トラは上官を襲うことができるのでトラの勝ち、上官は鉄砲を思い通りに使えるので上官の勝ちというルールのようです。

 

・マレーシアのじゃんけん

地域によって違いもあるようですが、手の形が太陽、鉄砲、鳥、石、水の5種類もあります。

 

いつも全種類を使うのではなく、人数や状況などで決めるそうで、ほとんどの場合は「鳥」「川」「鉄砲」の3種類を使うようで、「太陽」は負け知らずのオールマイティですが、使われることは少ないらしいです。

 

手のひらを相手にかざすように出すと「太陽」で、日本のじゃんけんのパーのように出すと「水」になり、グーは「石」、チョキはなくて手を鳥のくちばしの形にして「鳥」を表し、「ワン、ツー、ズーム」の掛け声を使います。

 

「水(川)」は「石」を転がすので「水(川)」の勝ち、「鳥」は「水(川)」を飲むので「鳥」の勝ち、「石」で「鳥」を落とすことができるので「石」の勝ちというルールです。

世界のじゃんけんその3: ヨーロッパのじゃんけん

ヨーロッパにもじゃんけんはあり、日本と違い4種類の手の形で勝負をします。

 

グーは「石」チョキは「ハサミ」、パーは「木の葉、紙」、手で筒を作るような形が「井戸」といった4択で、木の葉、紙は石と井戸に勝ち、井戸は石とハサミに勝ち、ハサミは井戸に勝ち、石はハサミに勝つというルールが主流のようです。

 

フランスは手の形をそのまま掛け声として「アン、ドゥ、トロワ、ピエール、フォイユ、シゾー」、ドイツは「シュニック・シュナック・シュヌック」と掛け声をかけるそうです。

世界のじゃんけんまとめ

・19世紀の日本で発祥したといわれるじゃんけんは20世紀以降、世界中に広がり、各地でも行われるようになり近年では世界共通のルールを統一し世界大会が開かれるほどになっている

 

・英語圏、アジア圏の多くの国では日本と同じ3種類の手の形を使ったじゃんけんが主流だが、101種類まであるアメリカや体全体で行うミャンマーなど、独自の変化を遂げた国もある

 

・ヨーロッパは基本的に4種類のじゃんけんで、グー、チョキ、パーに加えて指を丸めて筒型にする井戸がある

 

すっかり生活になじんでいるじゃんけんですが、日本以外でも広く行われています。じゃんけん一つでもさまざまなバリエーションがあり、興味深いです。

 

現地の言葉でじゃんけんを覚えて、旅行や留学などの際にコミュニケーションの一つとして使えば距離が近くなれそうです。

-雑学

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

電車がトンネルの前で警笛を鳴らすのはなぜ? その意外な理由とは?

日本全国、あちこちを走っている電車。   長距離移動中やいつもと違う路線に乗っていてトンネルを通過する前に電車が警笛を鳴らすのに居合わせたことはありませんか?   電車の警笛、音が …

絆創膏の様々な呼び方! バンドエイド, カットバン, サビオ, リバテープ, キズバン…由来や意味も解説します!

皆さんは、カットバン、バンドエイド、サビオという言葉を知っていますか。これはどれも絆創膏の呼び方なのです。   私はカットバン、バンドエイドまでは知っていましたが、サビオは知りませんでした。 …

食べ物が冷凍庫臭い! 冷凍庫の臭いは何が原因? 取る方法は?

今では、家庭に冷凍庫がないという家はありません。   1人暮らしでも冷凍庫付きの冷蔵庫を置いてある家はあります。   冷凍食品に、買い置きの肉や魚、自分で作った料理を冷凍庫で保存す …

フィギュアスケートの日本と世界の競技人口は? 少ない理由も解説します!

皆さんは、フィギュアスケートの試合を見たことがありますか?   わずか5分足らずの中、美しくも力強い演技に誰もが魅了されるフィギュアスケート。   その美しさに、自分でも滑ってみた …

自動販売機の飲み物はなぜ高い? スーパーと飲み物の値段が違う理由とは?

「暑い!のど渇いたー!」 と外出中に思ったとき、近くにあった自動販売機。   だいすきなジュースを買おうと値段を見たら 「160円!!!!」 スーパーで買ったら90円代なのに70円も違うの! …