ニュージーランド移住に失敗する原因と共通点4選! 移住した在住者が教えます!
投稿日:2019年2月13日 更新日:
穏やかな気候、きれいで雄大な自然と景色、のんびりとした生活…というイメージのニュージーランド。旅行、留学にも人気でその経験から移住したいと考える人も少なくありません。
海外移住はとても大きな挑戦です。移住を目指す人が皆、成功するわけではありません。
失敗する人の原因と共通点は一体どんなことでしょうか。
ニュージーランド移住への道
まず、結婚やパートナーとの生活の都合でニュージーランドに越してきた方のケースをここでは含めず、学生ビザ、ワークビザから永住権取得までをニュージーランド移住と表現したいと思います。
ニュージーランドは住みやすい国ランキングでトップに入った、治安が良く安全、英語ができなくても移住できるなどの理由で「移住しやすい国」だと思われがちです。
いいイメージだけを押し出して偏っており、鵜呑みにはできる情報だけではありません。
ニュージーランドへの移住経験者としては一概に「移住しやすい」とは正直言えません。
移住には時間とお金をかなり使います。次から次へと本当に湯水のようにお金が流れていきますし、書類を揃えるにも審査をしてもらうにもとにかく時間を費やします。
ニュージーランド移住を計画していて挑戦するのであればいいイメージだけの情報に流されず、下準備とリスクもしっかりと頭に入れておく必要があります。
ニュージーランド移住に失敗する原因と共通点1. 英語力の問題
「海外に住んでいれば自然と英語が身につく」という言葉を鵜呑みにして、日本でまったく勉強をせずに移住を目指してやってくる人が実際にいます。
失礼ですが、英語圏であるニュージーランド移住を考えているのに英語力がないというのは無謀な行為でしかありません。
わたし自身も決して英語ができるとは言えませんが、必要な情報を得て、自分たちしか頼れる家族も身近にいない中で不便なく生活できるくらいの英語力は身についています。
英語力がないとまず、自立した生活ができません。情報も偏ってしまいます。
住居探しから生活の基盤を整え、職探しをしていかなければいけませんが言葉の壁は大きいです。移住には税金や雇用状況などの知識も必要になってきます。
2017年の移民法の変更で、ワークビザの取得に必要な英語力が制定されました。
この基準は外国人がニュージーランドの大学に通うのに必要とされる条件と同じくらいで、今までワークビザを取得していた人の中には更新を諦める人も出てきています。
ニュージーランド移住に失敗する原因と共通点2. スキルの不足
ニュージーランドに移住を検討している人の多くは「技能移民」で永住権を取得しようと考えているのではないでしょうか。
技能移民で永住権をとるためには、ニュージーランドの企業に技能職者として就職する必要があるのですが、ニュージーランドでは「専門スキルに関連した学歴」がないとプロと認めてもらえません。
日本で文系の大学を卒業してニュージーランドの企業でマーケティングに関わる仕事についてもビザ取得につながるとは言えません。
日本でも関連した職業に長く就いていた、ニュージーランドでも同様の資格を取得していることが必要条件になってきます。
まれにですが、大卒以上の学歴がないことを理由にビザが取得できないケースもあります。
ニュージーランド移住に失敗する原因と共通点3. 資金不足
英語力と同じように失敗のリスクが高いのが移住の資金不足です。
証明書発行にもそれを公的文書として翻訳してもらうのにもお金がかかります。
家族で移住を考えている家庭では2017年の移民法の変更で、条件によっては今までほど自動的に発給されてきた配偶者のワークビザも就学する年齢の子供の学費のかからない学生ビザも発給されなくなってしまいました。
学費だけで考えても年間1万ドル以上の出費になります。
移住にあたり困難な状況に陥ったときに金銭的にも圧迫されてしまうと、うまくいくものも上手く行かなくなってしまいます。
期間に余裕をもって永住権申請していたのにもかかわらず、現行のワークビザが切れてしまうので、延長の手続きが必要だと連絡を受けたことがあります。
ワークビザの申請をして代金を支払い、無事にワークビザがおりて2週間後に永住権もおりたときはうれしさもありましたが、もったいない出費だったと思い返すたびに感じます。
どんなに早いケースでも、ニュージーランドに引っ越してから永住権を取得するまでには数年を要します。
その間、無収入でも大丈夫な資金準備と覚悟が必要です。
現地で働きながらの移住で収入はあったとしても備えがなければ苦しい生活になってしまいます。
ニュージーランド移住に失敗する原因と共通点4. ツメの甘さ
英語ができなくても現地に行けばなんとかなるだろう、スキルないけど専門学校行けばなんとかなるだろうと考える人も多いですが、「なんとかなる」ことはありません。
あまりにも無計画なため、時間や資金のどちらかが底をついてしまい、帰国せざるを得ないというケースがよく聞きます。
現地の人と同じ舞台での自己アピール、職を得てビザ申請までこぎつける信用を得る、ワークビザを取得しつつ永住権に向けて準備をするという流れはとてもタフです。
念入りな準備が必要で、「なんとかなる」という心持ちでは甘すぎます。
また、せっかく移住に成功したのに、理想と違う、給料が低すぎて生活できない、物価が高く生活がキツイという理由で帰国する人もいます。
ニュージーランド移住において永住権は単なる通過点です。
移住成功後、どんなエリアでどのような暮らしがしたいか、可能なのかをきちんと見据えることが重要です。
万が一、日本帰国となったときにも待ち受けているリスクを念頭に入れておく必要があります。
ニュージーランド移住に失敗する原因と共通点まとめ
・ニュージーランド移住のいいイメージだけが独り歩きをしてしまっているが、移住しやすいわけではない
・英語力は移住において大前提。生活していれば自然と身につくほど移住のための英語はシンプルなものではない
・学歴、職歴、経験とスキルがきちんと備わり、マッチすることがビザ取得の条件の一つ
・移住に成功するまでの数年間、収入がなくても平気と思える資金と覚悟も必要。家族が増えれば必要な資金も増える
・とりあえず行ったらなんとかなうという覚悟での移住は失敗の原因。現実を知り、見据えたプラン作りが大事
海外移住は大きな挑戦です。ニュージーランド移住も同じです。
せっかくの挑戦を失敗に終わらせないためにもしっかりした下準備と覚悟でニュージーランド移住生活を楽しんでほしいと思っています。
執筆者:woodbat
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