歯医者は予約なしに当日に行っても治療できる?急でも大丈夫? 歯科医院は迷惑? 元歯科衛生士が解説します!
投稿日:2018年11月2日 更新日:
歯科医院のほとんどは予約制が多いですが、突然、歯が痛くなってしまった、歯がしみるようになってしまった時、どうしたら良いのか迷ってしまうかと思います。
そんなもしもの時の参考に、元歯科衛生士が説明します。
歯医者に急に予約なしで当日行っても診てもらえる?
突然、歯科医院に直接行くのは、歯科医院にも他の患者にも迷惑をかけてしまいます。
かかりつけの歯科医院がある場合は、電話で連絡を入れて症状や部位を相談してください。
以前撮影したレントゲン写真や検査の結果や、今までの治療歴など、歯科医院で確認できるため、初めての歯科医院に行くよりスムーズです。
かかりつけの歯科医院がない場合は、急患の対応ができる歯科医院をインターネットで探すか、電話で問い合わせてください。
ただし、急患で歯科医院に受診した場合、予約が優先のため、待ち時間などが長くなる可能性があります。
予約なしの場合は、予約の合間を見て処置を行いますので時間を十分にとることができない場合が多いため、歯の状態によっては治療というより、応急処置になることも考えられます。
また、緊急性が非常に高い場合は、歯科医院に連絡を入れた時点で、すぐに来院するよう指示はありますので安心してください。
私が以前勤めていた歯科医院では、メンテナンス(クリーニング)と治療がわかれていたので、例えメンテナンスの時に痛む歯があるとしても、メンテナンスの枠で予約を取っているので、治療に必要な基本的な情報だけ集め、応急処置を施して次回から治療を開始するというシステムでした。
応急処置では、歯科医師の指示に従って痛み止めと胃薬、場合によっては炎症を治めるための抗生剤を処方し、むし歯で穴が空いている歯に薬を詰めたり、取れてしまった詰め物の部分に仮のフタをする簡易的で一時的な処置を行います。
個人的には、急患で当日に受診することも歯科医院では可能ですが、応急処置をするよりも、最短で取れる予約をお願いする方が予約の日からすぐに治療が開始でき確実かと思います。
予約なしで当日に行っても大丈夫だけど…歯科医院が予約制の理由
多くの歯科医院が予約制度を導入しています。
予約制の必要性の理由の1つは、新規の患者を除き、患者1人の治療やメンテナンスに最低でも20~30分は時間が必要だからです。
治療の時間の確保、効率よく治療を計画的に進めるためや、準備や片付けをスムーズに行うために予約制を取っています。
そのほかにも予約制の場合、詰め物や被せ物、入れ歯(義歯)をつくる歯科技工士もスムーズかつ確実に技工物をつくることができます。
歯科で予約制ではない場合、待ち時間がとても長くなってしまい、患者1人1人に治療や処置、メンテナンスの時間をしっかりと取れなくなってしまいます。
また、保険診療を行う場合、患者1人当たりの単価は高くありません。
実は、治療はほとんど赤字、唯一の黒字は歯科衛生士のメンテナンスと言われているくらいです。
そのため、できるだけ多くの患者を見たいため、歯科医院を運営するためにも1人30分の枠で予約を取っています。
一般的な痛みや症状の種類と基礎知識
冷たいものを口に含んだ時に痛いのか、温かいものを口に含んだ時に痛いのか、歯磨きをしている時に歯ブラシが当たって痛いのかなど痛みにもさまざまな種類があります。
むし歯
冷たいものがしみる場合、軽度のむし歯が多く、歯の神経を残せる可能性が高く、比較的に簡単な治療で治すことができます。
甘いもの口に含んだ時に痛みを感じる場合、中等度のむし歯が多いです。
熱いものがしみる場合や何もしなくてもズキズキ痛む場合や歯がうずく場合、重度のむし歯が多く、歯の神経まで到達してしまっている可能性が高く、歯の神経を残せる可能性は低く、比較的に治療は長引いてしまうことがあります。
歯の神経とは、歯髄と呼ばれる歯の根の中の神経と血管のことで、とても複雑に入り組んでいるため、治療後に再発したりする恐れもあります。
また、歯の神経を抜いてしまうと、歯の本体は栄養をとることができなくなりますので、神経がある歯に比べてとてもモロくなってしまうため、注意が必要です。
知覚過敏
冷たい水を含んだ時に歯にしみたり、歯ブラシを歯に当てたときにピリッとした痛みが起こる症状です。
知覚過敏は、歯周病や加齢のほかにも、食いしばり、歯ぎしり、強い圧をかけて歯ブラシをしている場合にも起こります。
軽度のむし歯なのか、知覚過敏なのかは、歯科医院に行かなくては判断が難しいところです。
歯周病
歯磨きをしている時に、歯茎からの出血や歯がしみる症状があります。
歯の根の部分は、本来なら歯槽骨という骨で支えられているのですが、歯周病が進行しますど、支えている骨がなくなり、歯茎も同じように下がり、放っておくと歯がグラグラ揺れて、抜け落ちてしまいます。
一度なくなってしまった骨は、外科的な処置を行わない限り元には戻りません、重症化してから自覚症状が現れることが多いです。
そのほかにも、噛み込んだ時だけ痛い場合は、歯の根の先端部分が化膿してしまっていたり、歯と骨を結合している歯根膜が歯ぎしりや食いしばりで拡大している恐れもあります。
他にも、いろいろ症状はありますが、歯や口の中に違和感や痛みがある場合や痛みが例え治ったとしても、早めに歯科医院を受診するようにしてください。
歯医者に当日予約なしで行ってもいいのか?まとめ
急な痛みや症状が出てしまった場合
- 突然、歯科医院に直接の行くのはNG。
- 歯科医院に電話で連絡を入れて相談する。
- かかりつけの歯科医院がある方が尚良い。
- 急患で歯科医院に受診した場合、予約が優先のため、待ち時間などが長くなる。
- 治療の時間が十分取れない場合は、応急処置のみの場合が比較的多い。
歯科医院が予約制の理由
- 待ち時間を短くするため。
- 治療の時間の確保、効率よく治療を計画的に進めるため。
- 準備や片付けをスムーズに行うため。
- 詰め物や被せ物、入れ歯(義歯)をつくる歯科技工士もスムーズに確実に技工物をつくることができる。
一般的な痛みや症状の種類と基礎知識
むし歯
- 冷たいものがしみる場合、軽度のむし歯。
- 甘いもの口に含んだ時に痛みを感じる場合は、中等度のむし歯。
- 熱いものがしみる場合や何もしなくてもズキズキ痛む場合や歯がうずく場合は重度のむし歯
知覚過敏
- 冷たい水を含んだ時に歯にしみたり、歯ブラシを歯に当てたときにピリッとした痛みが起こる。
- 歯周病や加齢のほかにも、食いしばり、歯ぎしり、強い圧をかけて歯ブラシをしている場合にも起こる。
- 軽度のむし歯なのか、知覚過敏なのかは、歯科医院に行かなくては判断が難しい。
歯周病
- 歯磨きをしている時に、歯茎からの出血や歯がしみる。
- 歯周病が進行すると、歯を失うことになる。
歯科医院に連絡し、予約を取った後にそれでも痛みが酷い場合は、市販で購入することができるロキソニンなのど痛み止めの服用をお勧めします。
また、歯科医院に予約を入れた日は、なるべく痛み止めは服用せずに来院した方が歯科医院が状態や症状を把握しやすいです。
急な痛みや症状にいつでも対応できるよう、検診やメンテナンスを行うかかりつけの歯科医院がある方が安心できるかと思います。
執筆者:woodbat
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