ベトナムの食文化の南部と北部の違い4選! 実は丸っきり違います!
投稿日:2019年3月16日 更新日:
ベトナムに旅行にいくとき、どんな名物料理があるのか、
ガイドブックやインターネットでいろいろ調べますよね。
ベトナム料理というと、フォーを筆頭においしい料理がたくさん。
実際、ベトナムに旅行に行ってから、
南部か北部かで食文化がまったく違う!と、
調べたことが活かせないことが分かったということも。
ベトナムは、南北に細長く伸びている国。
そのため、同じベトナムと言っても、南部と北部では、
隣接している国がまったく違います。
南部はカンボジアが近く、北部は中国が近いため、
食文化の背景がけっこう違うんです。
そこで、ベトナムの食文化の南部と北部の違いについて、
いろいろまとめてみました!
ベトナム南部と北部の食文化の違い1: カンボジアの影響もある南部。対して北部は中国の味を継承している北部
ベトナムの南部と北部の味の違いを大まかに表現すると、
甘辛い味が好まれる南部に対して、
北部ではさっぱりとした味が好まれる傾向が。
同じベトナムでも、味の傾向にはかなりの違いがあるんです。
南部は、1年を通じて暑い日が多く、
疲労回復のための砂糖が必須。
砂糖やココナッツの甘味を料理に活用する
カンボジアの食文化の影響をうけて、
南部の食文化が作られました。
また、香草をどっさり使うのも、
カンボジアの影響と言われています。
それに対して、北部の食文化はさっぱり味。
北部のスープは、味の素と鶏肉などのダシが中心。
また、砂糖ではなく塩を使う傾向があり、
香草も南部ほどたくさん使いません。
このようなマイルドな味付けは、
隣接する中国からの影響。
いたるところで肉まんが生まれているのも、
中国からの影響を感じさせます。
ベトナム南部と北部の食文化の違い2: フォーは北部の味!ベトナム南部はブンの方が主流?
ベトナム料理と言えば、フォーを思い浮かべる人が多いと思いますが、
実はフォーはハノイの名物料理。北部の食文化なんです。
フォーの味つけは、北部らしく、味の素と鶏肉のだしがメイン。
もちろん、南部にも、フォーを食べることができるお店はあります。
でも、お店の名前をよく見てみると、
必ず「ハノイのフォー」という看板が。
甘辛い味が好まれる南部にあっても、
「ハノイのフォー」のお店は、
北部らしくさっぱりとした味わいです。
一方、南部は、細い麺が特徴的なブンの方が主流。
味付けは、砂糖がたっぷりのこってりとしたもの。
トマトが煮込まれていることが多い傾向が。
添えられる香草も、ハノイにくらべてボリュームが段違い!
また、タイ料理の定番であるトムヤムクンを思わせる
酸味のある辛いスープと合わせて食べることも。
パイナップルが入ったブンは南部では珍しくありませんが、
北部でそのようなトッピングをすることは基本的にないんですよ。
ベトナム南部と北部の食文化の違い3: 南部は魚介類が豊富。北部は肉が中心!
南部は、海が近くにあるため、魚介類が安くて豊富。
ブンのトッピングも、エビ、いか、魚の揚げ物など、
魚介類がたくさん使われる傾向があります。
南部の名物料理であるバインセオも、そんな特徴が。
ベトナム風お好み焼きと言われるバインセオに
たっぷりちりばめられるのが、小さなエビ。
大量の香草と一緒にライスペーパーで包んで食べます。
また、貝をたくさん食べるのも南部の食文化。
南部の大通りを歩くと、貝の屋台がズラッと並んでいます。
北部の場合、魚や貝類よりも肉が中心。
フォーのトッピングは、鶏肉か牛肉。
一般家庭でも、ニワトリを生きたまま買い、
自宅で調理する人が多いのも北部の特徴。
フォーと並んで北部の名物料理であるのがブンチャー。
お皿に乗られたブンと、直火で焼かれたジューシーな豚肉を、
レタスなどと一緒に食べるつけ麺です。
北部にある貝類が食べられるお店には、
たいてい「サイゴンの貝」という広告が出ており、
南部から来ていることがアピールされており、
価格は南部の約2~3倍になります。
ベトナム南部と北部の食文化の違い4: ストリートフードの発祥の多くは南部のホーチミン?
最近のベトナムでは、若者の間で、
さまざまなストリートフードが流行中。
手ごろな価格で、簡単につまめる食べ物が大人気なんです。
ストリートフードの発祥は主に南部のホーチミン市。
それが、ベトナム全土に広がるという流れです。
とくに有名なストリートフードがバインチャン・チョン。
ライスペーパーを小さくカットして、
唐辛子、香草、ナッツなどと一緒に和えたもの。
ビニール袋に入れたものを、露天などで買うことができます。
バイン・チャン・ヌンは、ライスペーパーの網焼き。
エビ、ネギ、干し肉などをちりばめて、
チリソースやマヨネーズをかけて仕上げていきます。
丸いライスペーパーを半分にたたんだ見た目はクレープのよう。
それらが、ジワジワとベトナム全土に広がっているんです。
ベトナム南部と北部の食文化の違いまとめ
・南部はカンボジアの影響もあり甘辛い味付け。北部は味の素をベースとしたさっぱり味。
・ベトナムの代表的料理フォーは北部の郷土料理。南部はブンが主流でタイ風の味つけも。
・南部は海が近く魚介類が豊富で貝が大好き。北部は肉料理を中心とする食文化。
・ストリートフードの発信源は南部のホーチミン。安くて手軽なので若者に大人気。
ベトナムは、南部と北部で味付けがかなり違うので、機会があったら両方を訪れて味比べをするのがおすすめ。
お店の看板をみると、北部のハノイ式か、南部のホーチミン(サイゴン)式か分かることもあるので、意識してお店を選ぶとベトナムの食文化を満喫できますよ!
執筆者:woodbat
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