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プラスチック, ポリエチレン, ポリスチレン, ポリプロピレンの違いを徹底解説!

投稿日:2018年10月12日 更新日:

みなさんの身の回りに、プラスチックの物はいくつあるでしょうか。今の時代はほとんどの物がプラスチックでできています。

 

下敷きなどの文房具、コップなどの容器もプラスチックでできているものがあります。

 

しかし、そのプラスチックにもいろいろな種類があって、しかも見分けがつかない場合があります。

 

今回は、身近にあるプラスチックの種類とその違いをご説明します。

プラスチックとは

プラスチックとは、主に石油で出来た製品のことで、様々な種類があります。一般的に、電気を通さず、水に強いです。

 

そして、プラスチックの長所は、硬いものから軟らかいものまで、いろんな性質を持った製品を作ることができるということです。

 

さらに、プラスチックの中には、機械的な強度を持ったものもあります。しかもそれは、軽いのです。軽くて硬いものが作れるのも、プラスチックの長所と言えます。

 

そして、プラスチックには、着色が自由であるという利点もあります。

 

しかしプラスチックは、熱に弱いという短所もあります。プラスチックは、溶ける温度が高くても250℃くらいで、低いと40度ほどで溶けてしまいます。

 

また、プラスチックは帯電しやすい物質です。なので、ほこりが付きやすいし、櫛がプラスチックだと、静電気により髪に悪い影響が出てしまいます。

プラスチックの仲間「ポリエチレン」とは?

プラスチックの中に、ポリエチレンという名前の物質があります。これは聞いたことがあるのではないでしょうか。ビニール袋や、ジップロックなどに使われます。

 

絶縁性が高く、薬品にすごく強いという性質を持っています。さらに、吸水率も低いという優れものです。

 

ポリエチレンの中には、低密度のポリエチレンと、高密度のポリエチレンがあります。

 

低密度のポリエチレンは、熱に耐える温度は高くありませんが、アルカリや酸に強く、添加剤が無くても成型可能という性質を持っています。

 

高密度のポリエチレンは、耐熱温度は低密度のポリエチレンよりも高く、低密度のポリエチレンと同じく水より軽いため、水に浮きます。また、ある程度大きな力でも変形しにくい性質を持っています。

ポリスチレンもプラスチックの仲間

ポリスチレンとは、CDケースや、食品の容器などに使われるプラスチックの仲間です。また、発泡スチロールと関連が深い物質でもあります。

 

発泡スチロールは断熱性が高く、軽いため、梱包用によく使われます。こすり合わせた時のキュッキュッっという音が嫌いな人もいるのではないでしょうか。

 

ポリエチレンは安価で加工性が高い物質で、軽いのにちょっとやそっとの力では変形しません。また、透明性にも優れ、電気を通しません。

 

ポリスチレンは、さらに三つの種類に分けることができます。普通のポリスチレンと、耐衝撃性ポリスチレン、発泡ポリスチレンです。

 

普通のポリスチレンは、熱に弱く、脆いです。さらに、薬品に弱いです。しかし、溶けた時の熱の安定性が高いため、成形が簡単にできます。

 

耐衝撃性ポリスチレンは、ポリスチレンにゴムが加えられているため、衝撃に強くなっています。しかし、熱に弱いことに変わりはありません。また、ゴムを加えているため、変形しやすくなっています。透明でもありません。

 

発泡ポリスチレンは、すごく軽いところが長所の一つです。なぜなら、発泡ポリスチレンの98%は空気だからです。そのため、断熱性に優れ、保冷などに最適の素材です。

 

また、発泡ポリスチレンは衝撃吸収性にすぐれ、成形が簡単で、水にも耐えます。しかし、燃えやすい物質で、薬品にたいしては溶けてしまいます。

ポリプロピレンも実はプラスチック!

ポリプロピレンは、洗濯機などの家電製品や、プランターなど、身の回りの様々な物に使われています。さらに、繊維としても使われるため、オムツや、下着、シャツなどにも使われます。

 

ポリプロピレンは、プラスチックの中で一番軽く、酸やアルカリなど、薬品に対して耐性が強く、機械的強度もあります。熱にも強く、電子レンジにも耐えることができるのです。

 

しかし、ポリプロピレンは、日光に当たってしまうと、白くなってしまいます。そして、接着剤があまり無いため、接着が難しいです。

 

表面にも特性があるため、印刷に適していません。印刷が必要になると、「コロナ処理」と呼ばれる処理を行う必要があります。

まとめ

・プラスチックとは、ほとんどが石油で出来た物質のことで、一般的に水に強く、電気を通さない

・ポリエチレンは、低密度と高密度があり、どちらも水に浮く。そして、低密度は熱に弱いが、高密度はある程度熱に耐えられる。

・ポリスチレンは、三つの種類どれも熱に弱く、薬品にも弱い。

・ポリプロピレンは、繊維や家電、建築など、様々な物に使われる。利点はたくさんあるが、日光に弱く、接着、印刷も難しい。

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