舌の奥の舌苔が取れない! 無理に取るべき? 放置して大丈夫? 元歯科衛生士が教えます!
投稿日:2019年3月10日 更新日:
口臭の原因にもなる舌苔…舌のケアはしているけど舌の奥の舌苔はケアする方法があるでしょうか?
舌苔の正体と原因、正しい舌のケアの仕方について元歯科衛生士が説明します。
舌苔(ぜったい)とは
舌の表面は無数の小さな突起の集まりでできています。
舌の表面の突起部分の間や表面に食べかす、細菌などの汚れ、口のなかの古い粘膜が付着し蓄積されて舌に白っぽい苔のようなものを舌苔(ぜったい)と言います。
舌苔は、口臭の原因になりうる1つでもありますが、粘膜を保護する大切な役割も担っており、体調管理のバロメーターにもなるため、基本的には舌苔を取り除く必要はありません。
しかし、舌苔のなかの病原菌が肺に入り込んで誤嚥(ごえん)性肺炎を引き起こしたり、味覚を感じにくくなってしまうこともあるため、適度な舌のケアは必要とされています。
舌苔の原因
舌苔の付着具合は口のなかの環境によって個人差があります。
加齢により舌の運動機能の低下も原因に含まれますが、口呼吸や薬の副作用、唾液の分泌量などの低下により口のなかが乾燥している場合は舌苔が付きやすいです。
また、日頃の歯みがきケアが行き届いていない場合も口のなかの細菌が増殖しやすいため舌苔が付きやすくなります。
舌苔のケア方法
舌みがき
ドラッグストアでも購入することができる舌用のブラシを使用します。
ブラシを水にしっかりとひたして、舌の奥に当て優しい力でブラシを手前に引くように舌をみがいてください。
一度ブラシを引くごとにブラシを水で洗いながら行うと衛生的です。
洗口剤(マウスウォッシュ)
洗口剤(マウスウォッシュ)を使って口のなかを殺菌して細菌を洗い流し、口のなかを清潔に保ちます。
舌みがきと併用して使うと効果的です。
ハチミツ
舌用のブラシが苦手な人やブラシが当てにくい舌の奥の方の舌苔が気になる人におすすめの方法です。
ハチミツに含まれる成分が、舌苔の汚れを分解する作用があり、ハチミツを子さじ一杯ほど舌の上にのせて舌全体にハチミツが行き渡るように舌を動かしながらなめます。
最後にハチミツの効果を持続させるために塩水で口をゆすぎます。
舌のケア用タブレットやアメ
ドラッグストアなどで購入することができる舌のケア用のタブレットやアメで舌苔をケアすることができます。
タブレットやアメの表面がザラザラとした形状となっているので舌苔や舌の汚れを取り除く効果があります。
舌はとてもデリケートなため、強い力で舌をみがいてしまうと舌に傷が付いてしまったり逆に舌苔が付きやすくなってしまうこともあります。
力加減に注意して優しく舌のケアを行うようにしてください。
舌の奥の舌苔は無理に取らない方がいい!
上記に記載の方法で舌のケアを行うことができますが、舌苔は正常の状態でもうっすらと付くものです。
ケアの難しい舌の奥などは、無理に取り除いたり必要以上に舌苔を取り除くようなことはしないようにしましょう。
意味がないどころか、舌を傷つけてしまったり、無駄に苦しい思いをするハメになってしまいます。
まとめ
舌苔(ぜったい)とは
- 舌の表面の突起部分の間や表面に食べかす、細菌などの汚れ、口のなかの古い粘膜が付着し蓄積された白っぽい苔のようなもの。
- 口臭の原因になりうる1つでもあるが、粘膜の保護や体調管理のバロメータでもある。
- 基本的には舌苔を取り除く必要はないが、舌苔のなかの病原菌が肺に入り込んで誤嚥(ごえん)性肺炎を引き起こしたり、味覚を感じにくくなってしまうこともある。
- 適度な舌のケアを必要とされている。
舌苔の原因
- 舌苔の付着具合は口のなかの環境によって個人差がある。
- 唾液の分泌量などの低下により口のなかが乾燥している場合は舌苔が付きやすい。
- 日頃の歯みがきケアが行き届いていない場合も口のなかの細菌が増殖しやすいため舌苔が付きやすい。
舌のケア
舌みがき
- 舌用のブラシを使用する。
- 水に濡らしたブラシを舌の奥に当て優しい力でブラシを手前に引く。
- 一度ブラシを引くごとにブラシを水で洗いながら行うと衛生的
洗口剤(マウスウォッシュ)
- 洗口剤(マウスウォッシュ)を使って口のなかを殺菌して口のなかを清潔に保つ。
- 舌みがきと併用して使うと効果的。
ハチミツ
- 舌用のブラシが苦手な人や舌の奥の方の舌苔が気になる人におすすめ。
- ハチミツに含まれる成分が、舌苔の汚れを分解する作用がある。
- ハチミツを子さじ一杯ほど舌の上にのせて舌全体にハチミツが行き渡るように舌を動かしながらなめる。
- 最後にハチミツの効果を持続させるために塩水で口をゆすぐ。
舌のケア用タブレットやアメ
- タブレットやアメの表面がザラザラとした形状となっている。
- 舌苔や舌の汚れを取り除く効果がある。
舌の奥の舌苔について
- ケアの難しい舌の奥などは、無理に取り除いたり必要以上に舌苔を取り除くようなことはしない。
舌のケアの注意点
- 舌はとてもデリケート。
- 強い力で舌をみがいてしまうと舌に傷が付いたり、舌苔が付きやすくなってしまうこともある。
- 力加減に注意して優しく舌のケアを行う。
舌苔は1度や2度のケアでは落ちるものではありません。
時間はかかりますが歯みがきを含む積み重ねのケアが大切です。
正しい歯みがき、正しい舌ケアを行い口のなかの細菌の数を減らすようにしましょう。
執筆者:woodbat
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